貿易事務の勤務先は?
貿易事務が活躍する職場の一つに「商社」があります。輸出取引は日本の経済を飛躍的に発展させた重要なビジネスであり、その大きな牽引車となったのが商社です。商社は自動車や鉄鋼、ラントに精密機械、そして家電製品など、日本企業の高い技術力に裏打ちされた、高品質で価格競争力のある商品を輸出しています。商社は海外の企業との取引をし、日本企業が生産した製品や商品、そしてサービスを世界中に紹介しているのです。
輸入取引といえば、今までは原材料のビジネスが主でした。各商社は原油や鉄鉱石、原料炭や液化天然ガスなどの「資源エネルギー」を世界中の産地から、主に海上輸送で調達してきました。しかし最近では、衣料品や日用品などの完成品も多く輸入されています。さらに食料品。中国などへ高級食材を輸出しています。それらの輸出入業務に携わっているのもまた、商社です。それらの仕事をスムーズに行うために、商社での貿易事務の仕事があるわけです。
商社のほかにも
貿易事務の仕事内容は、多岐にわたります。まず輸入業務では、電話やメールを使った顧客との交渉や、連絡があります。これが輸出業務になると、相手は主に海外の取引先となります。それから商品の発注、確認、手配も重要な業務です。納期の調整や確認も大切ですね。
必要に応じて各種許認可の手続きをせねばなりませんし、フォワーダーとの交渉や確認もせねばなりません。船積みや通関手続きの指示をする場合もありますし、そのスケジュールを顧客へ連絡します。他にも買い取り手続き、必要ならば保険手続き、送金手続きやその他法令に関する必要な手続きを行います。
書類作成も、貿易事務の重要な仕事です。船積み書類、売上伝票、評価申告書といった書類も必要です。必要な業務はまだまだあります。受発注の確認をおこたれば手違いが起こる可能性がありますし、船荷証券の入手、内容確認もせねばなりません。商社以外にも輸出入に関わる場所で貿易事務は活躍しています。